義勇さんちの住み込みさん

冨岡義勇

過去も現在も未来も気にせずに、ばらばらと書きますので読み手様が混乱しないように…!アップ順ではなく時系列でまとめています。
2020年9月11日、web版としては完結しました。

【R18】コンテンツについてはこちらをお読みください。

目次

序章

両片想い期

両想い期

終章

※暗めです

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いってらっしゃいの口づけ

やわやわと私の唇を食むような動きが止まり、ちう、と音を立てて吸われる。こういう口づけをする時の義勇さんは要注意だ。寝室ならまだしもここは玄関。さらにこれから任務に出掛けるというのに、何度も繰り返し重ねられる唇は段々と熱さと潤いを帯びてきている。

そろそろ終わりにしましょう、というつもりで胸を押すと、ぐいと頭の後ろに手をやられて引き寄せられる。ほとんど真上から塞がれて驚いていると、ぬるりとぶ厚いものが差し入れられた。

「ふ…ぅ」

深く口腔内に入り込まれて思わず声が漏れる。ねっとりと探るようにうごめく義勇さんの舌が、柔らかく私の舌を撫でた。そのまま絡め取られて前の方に誘われ、唇で優しく吸われる。びくりと体が震えた。

どんどん上がる体温に目眩すら覚える。やっと力が緩められ顔が離れると唇から銀糸が伝い二人を繋いでいた。

「…寂しそうに見えた」
「さ、寂しいですけれども」

だからってこんな玄関先で、と続く抗議の言葉を飲み込んだ。ふ、と口元を緩めた優しい笑みに見惚れてしまう。泡沫の如く一瞬で消えたそれは私の胸の中にくっきりと焼き付いた。

「行ってくる」
「…いってらっしゃい」

闘いに赴く背中を見送った。頬に手を当てるとまだ熱い。もう既に貴方が恋しい、なんて言えなかった。

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