真夏を翔ける純真
北信介
7歳上の北さんに嫁入りしたい幼馴染と、北さんの両片想い話。
※大人北さん
※関西弁はエセです
【R18】コンテンツについてはこちらをお読みください。
目次
2024.08.18
2024.08.18
7歳上の北さんに嫁入りしたい幼馴染と、北さんの両片想い話。
※大人北さん
※関西弁はエセです
【R18】コンテンツについてはこちらをお読みください。
2024.08.18
2024.08.18
【R18】7歳上の北さんに嫁入りしました。念願叶っての初夜でイチャイチャ。
憶えのある限り初めの頃は、信ちゃんのことを本当のお兄ちゃんだと思っていた。共働きの両親が不在の時に一緒にご飯を食べたり、休みの日にアニメ映画を観に行ったり、宿題や試験勉強を見てくれたり。どんな時も冷静で頼もしい存在だった。
恋の相手として意識し始めたのは、信ちゃんが出場するバレーボールの試合観戦をした時だ。コート内の信ちゃんは普段のひっそりと穏やかな佇まいに相反して力強く雄々しかった。
ボールを打つ大きな音。機敏に躍動する勇姿。部員を従わせるテキパキとした所作。その活力と統率力に魅せられ、暫く信ちゃんの目を見て話すことができなかった。その時に感じたどきどきが、今もずっとこの胸を支配している。
(信ちゃんはいつから私のことが好きなんやろ…)
入浴を終え、離れにある夫婦の寝室に入るが、二人分の布団を敷いた後は特にすることがなく、障子戸の傍に腰を下ろして外の音に耳を澄ましながらこれまでの出来事を思い返していた。
窓の外には庭を挟んで母屋があり、祝宴に集まった大人達の太い笑い声が聞こえる。挙式に呼んだ友達は日のあるうちに帰ってしまい、北家の広間で続く酒の席に混ざることが出来ずに気後れしていると、義姉が「部屋に戻ってええよ」とこっそり耳打ちしてくれた。ありがたく退席したが、賓客に囲まれた信ちゃんに声をかけることは叶わなかった。
(…もしかしたら今夜は母屋の自室で寝るのかもしれへん)
ふと思い当たり、へなへなと力が抜けた。がっかりしたような、ほっとしたような妙な気分だ。戸惑いの原因である今朝のキスが、灼けそうな熱を灯してじんわりと思い出される。
この一年半、信ちゃんはしらばっくれていたのだと、あのキスでやっと気がついた。私と二人きりになるのを徹底的に避け、家を訪ねても「家人が不在やから今日はあかん」と門前払いされた時には、昔なじみでも恋人でもない曖昧な間柄に陥ったのだと不満に思った。二人きりになりさえしなければそれまでと変わらず優しいので溜飲を下げたが、あまりの実直な健全さに血の繋がった兄妹の絆に似た幻影を見ていたのはどうやら私だけだったらしい。
今朝、小屋の影で久方ぶりに真っ向から対峙した北信介は濃い欲の香りを纏っていて、くらりと私を惑わせた。もう逃げる必要はないのだと知らしめる雄の視線。私を求める体温と唇。がらりと態度を変えた信ちゃんは当然兄でも親戚でもなく、私の夫となる男の人だった。
(…とりあえず寝よう。明日は早くに田んぼに行かなあかんし、一晩経てば気持ちも落ち着くやろ)
何かに追われるように急いで消灯した。寝転んだ新品の布団は香を炊きしめてあるのか上等な匂いがする。疲れているはずなのに慣れない寝床の為か、なかなか寝つけず隣に並べた空っぽの布団を眺めていると、廊下を歩く足音に気がついた。
「まだ起きとるんか。宵っ張りやなあ」
跳ねるように起き上がると、寝室の戸を開けた信ちゃんは私の顔を見てうれしそうに相好を崩した。「ふはは」と短く笑って腰を下ろす。何だか、雰囲気が柔らかい。
「酔ってるん?」
「新郎は主役やて、しこたま飲まされたらな。嫌か?」
「嫌やないよ。信ちゃんがお酒を飲んだのを見たことがなかったから不思議な感じがするだけ」
注がれた酒は余すことなく飲み干し、終始淡々と受け答えをしていたので、目の前のにこやかな様子が酔態であることが意外だった。十代の頃に比べて角はとれたが、私の前では意図的に厳格に振る舞う印象があり、何が可笑しいのかしきりに肩を揺するのが物珍しくてしげしげと観察してしまう。
(今の信ちゃんはゆるゆるでにこにこしとって、かわいらしいなあ…心を開いてくれたってことなんやろうか)
今なら何をしても許される気がして、躊躇いがちに伸ばした手で白銀色の髪に触れた。信ちゃんは大人しく受け入れ、気持ち良さそうに目を閉じる。何度も頭を撫でられたことはあったが、撫でるのは初めての経験だった。洗いたての滑らかな感触が手のひらに伝わる。
「…触られてたらムラムラしてきたわ。しよ」
脈絡のない大胆な台詞にぎょっとして動けずにいるうちに、手を掴まれて引き寄せられ、あっという間に布団に倒された。そして腕の中にすっぽりと抱き込まれる。背中にまわされた腕の力は息が詰まりそうなほどに強かった。
「っ…今からするん?あっちにいるお客さんに気づかれたらどうすんの」
「せやから、声は我慢せぇ。できるやんな?」
問いかけはほとんど命令に聞こえた。耳にいたずらっぽい笑いと共に直接吹き込まれ、背筋が痺れたようにぞくりとする。今朝の感覚がじわじわとせり上がってきた。
「が、頑張る…」
「ん。ええ子やな」
おまじないみたいなキスを額にそっと落とされた。それから頬、耳元、首へと熱が分け与えられていく。くすぐったいが笑う訳にもいかず、正解がわからないままに何となく目をつぶった。そうすると目を開けていた時以上に信ちゃんの様子を把握できる気がした。
唇、ふわふわ。髪からは私と同じシャンプーの匂いがした。入浴直後の肌はどこも驚くほど火照っている。湿った吐息もぬるぬるの舌も、信ちゃんの全部がすごく熱い─
「あ…ッ!」
大きな手のひらが服の上から胸を撫で、途端に甘ったるい電流を感じ、腰がびくんと浮いた。ふくらみの頂点を指腹でなぞるように擦られると、信じられないくらい強い刺激が走る。
(こんなの知らん。どないしよう、ものすごく気持ちええ)
私の戸惑いをよそに信ちゃんは双丘の先端をきゅうとつまんだ。仰け反った喉を「ひ、」と細い悲鳴が迸り、全身がしなる。優しい手つきからもたらされる疼きは暴力的なまでに激しい。暗闇の中でぷくりと勃ちあがった突起を几帳面な爪先が的確に探り当てているのを感じた。
(こ、声…ちゃんと我慢せんと、やらしいことしてるのが外にバレてまう)
手の下で唇を引き結び、呼吸ごと堪える。それなのにふくらみや先端を捏ねられる度にふしだらな声音が端から漏れ出てしまう。
「そんな押さえたら痕残るで。塞いだるわ」
「は…ん、んんっ…」
手を解かれ、代わりに唇が重ねられた。塞ぐって、そういうこと?まつ毛を持ち上げて薄く目を開くと、ごく近いところで信ちゃんと視線がぶつかる。言葉もなく見つめ合い、伸びてきた舌が隙間を探すようにねっとりと下唇を舐め、私の舌先に触れた。
口内に入り込んでくる信ちゃんの息が熱い。お酒のせいなのだろうか。神前式のお神酒さえ飲む真似で済ませたのにつられて酔ってしまいそうだ。
(頭の中、めちゃくちゃや…熱がある時みたいにくらくらする…)
委ね、絡み合って、もつれる。夜の影に隠れ、他人の気配を意識しながら交わすものがこれほど甘美とは。坂を転がり落ちるように後ろめたい快感が加速していく。信ちゃんが今日に至るまで生真面目に遠ざけていたのが、今になってわかる気がした。
「…!脱ぐの嫌や。おっぱい小さくて子どもっぽいんやもん、見られたない」
「揉まれるのはええんか。どういう理屈やねん」
「や…あッ、あかんってば。信ちゃ…ッ」
拒絶の半分は嘘だ。自信がないのは本当だけれど、もっと直接触って欲しい。そんな浅ましい願望をあっさりと見破った信ちゃんは、脇腹を撫でながらするすると服を捲り上げ、全てを明らかにしてしまった。
「…小さないやん。俺は好きやわ」
隠そうとする手をシーツの上に落とされ、尖った頂きを口に含まれる。唾液を絡ませながら吸われ、軽く歯を立てられると目の前が真っ白になった。服の上から触れられるよりも、ずっとびりびりする。
体の内側が切なくて息をするのが苦しい。心臓の音、うるさい。皆こんなに恥ずかしい思いをして好きな人に何もかもさらけ出しているのだろうか。
「っ…あッ…待って、そこは」
荒く空気を吸い込む音すら殺し、必死に喘ぎを堪える私を嘲笑うかのように唇がつつつと臍の辺りを下った。程なく履いていたものを引き下ろされ脚の付け根に到達する。
息が当たる。溢れて、こぼれたのを掬いとられる。溶けたところを、ぐちゃぐちゃに解される。
(そんなんされたら、もぅ…限界…!)
ぎゅっと閉じた瞼の下で白い光が炸裂した。足の先までピンと一直線に張り詰める衝撃に、枕に顔を押しつけて持ち堪えたが、起き上がろうとしても手足に力が入らなかった。
「あかん。俺も限界や…」
心の声が通じたかのようなタイミングで信ちゃんが顔を上げた。濡れた口元を手の甲で拭い、服を脱ぎ始める。
よく日焼けした腕や首筋はもちろん、胸元や腹に至るまで想像していたよりも一人前にたくましい。見慣れない裸にどきどきした。物静かで奥ゆかしい信ちゃんはひけらかさないが、学生の頃からコツコツと積み上げた鍛錬の成果と勤勉の精神が顕れた体躯は全く無駄がなく、均整がとれていて美しかった。
思わず見惚れる私をよそに、身につけていたものを全て取り払った信ちゃんは脚の間に腰を下ろす。これまでにはなかった影に気がついて目を凝らすと、天に向かって猛々しくそそり立つ怒張があった。
「挿れるで。痛かったら力抜きや」
「う、うん…」
恐ろしさはないものの戸惑いを覚えた。生々しい肉欲を示すそれこそが普段の信ちゃんと乖離している。大きく太い上に、受け入れてみるとひどく熱く、固い。そんなに興奮してくれてるん?─無意識に閉じていた目を開け様子を窺うと、欲望を燃やす熱と労りが籠もったまなざしが注がれていた。ああ、この人は心底求めてくれているのだと実感し、何故か泣きたくなる。
慣らすように浅い所をゆっくりと出し入れされ、内壁を擦られる。先ほど指でされたよりもずっと強い快感がせり上がってきた。私の中が少しずつ信ちゃんの形になっているのがわかる。初めてなのに、ものすごく気持ちいい。
「う…力抜いたら、声出てまう。痛いっていうより欲しいとこにぴったりハマっていく感じがして、気持ちええんやもん…絶対にコントロールなんてできへん」
「………お前が煽り上手なん忘れとったわ」
「え…、あ…っ!」
ぐっ、と上から体重がのしかかり、一気に貫かれた。急に満たされたことで中がわななき、ぎゅうぎゅうと締まる。「まだちょっとキツいな」と吐息混じりに囁きながら目尻に浮かんだ涙を舐めとられた。
「っ…すまん、あんまり待ってやれん。しんどかったら俺に爪立ててええから」
「あ!ぅぐ、信ちゃ…!ひゃッ、待って、まだ…ぁ」
「無理やって。中ぬるぬるやし、温かうてぎゅうぎゅうやし…多分、すぐ出るわ。それも先に謝っとく。堪忍してや」
「ひぅ、っ…!」
未知の圧迫感に強張り、動けなくなっていた体を揺すられ、やがて最初の衝撃が走った。矯声を上げて止まらなくなるところをかろうじて手で押さえる。首を横に振って訴えるも私の膝裏を抱え上げた信ちゃんはとりあわず、我を忘れたように猛然と突き始めた。
上手く呼吸もできないまま、くぐもった微かな声は手の下で湿り二人の間に漂っては消えていく。しかし声なんて問題にならないくらい、ぐちゅぐちゅと卑猥な水音が部屋に響き渡っていた。狼狽えて外の様子を窺おうとするも、集中力は端から散らばってしまう。
(そんな奥ばっか、攻められたらぁ…!)
もうこれがぎりぎりだと思い始めた時だった。突然、強くかき抱かれた。汗ばみごつごつとした肩に顔を押しつけられ、より激しく打ち叩かれ、一瞬何もわからなくなる。
「出る…ッ!」
切羽詰まった声がすぐ傍で上がり、ごぷりと体の深い所で溢れるものを感じた。何の心得もなく意識が宙に放り出される。思わず怯んで目を閉じ、掴まるものを探して空を切った指先が、広い背中に辿り着いた。
*
翌朝は夜が白々と明ける頃に目が覚めた。床についたのは真夜中を過ぎていたが、深い眠りのおかげで頭は冴えている。
「おはようさん」
「…おはよう、信ちゃん」
顔を洗い着替えを済ませて母屋の台所に行くと、先に起き出していた信ちゃんが味噌汁を作っていた。すぐに隣に並んで炊飯器を開け、田んぼに持参するおにぎりの準備を始める。
手を動かしながら見やった横顔はこれまで通り恬淡寡欲に見えた。煮立つ鍋の中を熱心に覗き込んでいる。夕べの情熱を匂わせる一切は微塵もなく、まるで狐に化かされたかのようだ。また私ばかりどきどきしている─それが悔しくて鎌をかけてみることにした。
「信ちゃんは素敵な旦那さんやなあ」
「何や、いきなり」
「お酒を飲むとかわいくなったり、脱ぐと色っぽかったり。大人の信ちゃんを知る度にまだまだ好きになると思た。惚れ直したわ」
「…そんなん俺かて同じや」
「え?」
信ちゃんは誰もいないことを確かめるように私の背後にちらりと目をやる。それから手が伸びてきて抱き寄せられた。
「昨日はずっと『どや、俺の嫁さん綺麗やろ』て誇らしかった。働き者やし、愛想のない俺と違って営業上手やし。そのうえ二人きりになるとエロいて、出来過ぎやわ。俺はほんまにええ嫁さんを貰うた」
どんな不安も蟠りも、一瞬で蕩かすような。ふわりと幸せそうに笑いかけられる。無闇やたらに愛想を振りまくタイプではないだけに、その屈託のない言葉と笑顔は効果てきめんだった。
「あ、ありがとう…」
「うん。朝ご飯にしよか」
何とか返事をするが、顔が熱い。私の肩に触れた信ちゃんの手も、同じくらい熱かった。
体が離れて元の位置に戻った反動で、握りかけの米の塊がころりと皿の上に落ちる。そんな熱気を抱えたまま、何事もなかったような顔ができるのはずるいと思った。
(…もしかして、これまでも平気なふりをしてたんやろうか。この一年半─ううん、実はもっと前から…)
ふと思い当たり、振り返って様子を窺うが、信ちゃんはにこやかに二人分の朝食を並べている。昨夜のお酒は抜けたはずなのに、やけに上機嫌だ。
(酔うてたのも全部見せかけやったんやろうか。そしたら昨夜の大胆な信ちゃんが本来の姿ってことなん…?)
「ぼーっとしとらんで早よこっち来ぃ。冷めてまうで。おにぎりは後で一緒に準備しよ」
「!うん」
疑問は尽きないのに、ここぞとばかりに甘やかされ、有耶無耶にされてしまう。信ちゃんにはこのまま一生敵わない予感がした。そんなところも好きだ、大好きだ。これまでもこの先も、ずっとずっと貴方は私の意中の人。
Posted on 2024.08.18
「いいね!」のひとこと代わりに、ぽちっとどうぞ!
※匿名でボタンが押されたことがサイト管理者に送信されるシンプルなツールです。
※コメント機能はありません。